DSC_2981
正確なタイトルは口径食による周辺光量の低下の原因と解決。周辺減光って正確には意味が違いますがこっち使う人のほうが多いかな?ということでそっちをタイトルに。たまに周辺減光はちげーよという人もいますが意味が分かればいいかと。
てことで上の写真は真昼の月を撮ったもの。四隅が暗くなってるのが分かると思いますが周辺が暗くなるってことでこれを周辺減光。正確には周辺光量の低下っていわれる現象です。よく晴れた日に風景撮ってこんな写真になったことある人もいるかと。今はトイカメラ風なんてはやってまして画像加工でこういう周辺減光をわざと起こしてってしますがそういう意図がなければ写真的にこの現象はよいとはあまり言われない。どうしても解決できない場合もありますが解決できる場合もある。きっちりと正確に書くとわけがわからないというか俺も完全に説明できないのでかなりゆる〜く説明しますがこんなことなんだとふんわり知っておくだけでかなり違いますので。
DSC_3026
周辺減光は構造上の問題やどうしてもだめなとき以外では広角レンズで絞り開放の時に発生しやすくなってます。絞り?って人は絞りのことも昔にかいてるのでそちらへ。絞り開放っていうのは上の写真のようになってるとき。そのレンズで一番光が多く取り込めるような状況の時ですね。

DSC_3032
絞り開放状態のレンズをナナメから写真取りました。レモン型のようになってるのがレンズが光を取り込むところ。光というのは真正面からだけ入ってくるものではありません。ナナメからも入ってくるもの。そして広角レンズであれば写る範囲というのはこういうナナメから見た景色も入ってくる場合も。そうなるとナナメからの光はレンズ開放状態では物理的に均一にフィルムというか撮像素子に光が当たらないという現象が起きる。そうすると一番上の写真のように四隅が暗くなる周辺光量の低下ってものが起きるわけです。一番上の写真をよく見てもらうと分かるとおりレモン形に明るくなってますよね。これが一番よくある周辺減光の原因。

DSC_3035
原因がわかったら解決できるわけです。絞り開放でおきるのならば絞ればいい。上の写真は絞りを最大にしたもの。よこのビニールテープは無視してねw

DSC_3031
これもナナメから写真撮ってみました。六角形の絞りが全部きっちり見えますよね。ということでこういう状態であるならば周辺光量の低下は発生しづらいっていうわけです。
このように絞りにより画像中心部と周辺部に明るさの差が発生することを口径食といいます。英語ではvignetting=ヴィネッティング。口径食は点光源のボケがうんたらかんたらって話のときによくつかわれますが口径食自体はこういう意味。

DSC_2980
てことで一番上の写真を絞りを変えて撮った写真がこれ。光量低下がなくすっきりとしてキレイな空が撮れました。
カメラ ニコンD90 レンズAF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR
焦点距離55mm 一番上の写真絞りF5.6(開放) 真上の写真絞りF11
ちなみに一番上の写真が補正で光量低下を分かりやすくしています。補正なしではここまで分かりやすくでてません。で真上の写真も補正してますがまったく同じ補正をほどこしてます。

大体減光はF11くらいまで絞れば解決できることが多い。減光がものすごいイヤってことでなければこれ以上絞る必要はないかと。絞りすぎるとシャッタースピードが遅くなりブレる確率は上がりますし回折現象がおきて解像度が落ちてしまうので。
ボケというのが必要なくシャッタースピードも余裕があるのならば風景なんか撮るときはちょっと絞って撮るてことは重要なこと。風景だと絞り開放でも絞ってもあまり写真が変わらないことが多いですがこういうこともおきますので。開放ばかりで撮ってる人も多いと思うのですこし意識してF値を調整してください。

簡単ではありましたが説明は終了。コサイン4乗則て話もしないといけないんですがそれはそうなるものですし解決もできないんでこの絞りによる減光のことをしっておけば問題はないと個人的には思うので説明は無し。
勘違いしないでほしいのはすべてのレンズで開放なら光量低下が起きるわけではないです。自分のレンズではどういう状況なら低下が起きるのかそういうのを知るのも写真を撮る上で大事なことだったりします。で今はソフトでこういうのを解消することもできます。そしてこれを気にしすぎてもいい写真が撮れるわけでもない。何が言いたいかというと現象が起きるのはしょうがないことですがその原因は知っておき解決方法もしっておきそれを使いこなすことが大事と。かなり説明不足となってしまって自分の文章力のなさに泣けてきますがこんなことってふんわりわかってはいただけたかなと。もっと詳しくというときはご自分でがんばって調べてみてください。
2012/3